「耳をすませば」の隠れ名言5選

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先日、「耳をすませば」の再放送がありました。

じつは、耳をすませばには、「隠れ名言」がたくさん存在します。
特にものづくりに関わる人には、強く響くのでは?というものがチラホラ。

いつもなら、天沢聖司のストーカーが〜とか、やなやつ〜とか、
そのあたりに注目してしまうところですが、

今回は、めったに掘り起こされない場面の「5つの名言」を中心に、
名作の側面を改めて探っていきたいと思います。

 

1.「はじめから完璧なんか期待しちゃいけない」

物語後半。進路を決め、クレモナへ行こうとする天沢聖司に対抗して
雫は「小説を書く」ことを決意する。

物語の主人公をバロン公爵にしたい、と考えた雫は
おじいちゃんのところへ許可をもらいに行く。

おじいちゃんは、1つ条件を出して、許可してくる。その条件とは…

爺「ぼくを、雫さんの物語の最初の読者にしてくれること。」
雫「あの…」
爺「どうですかな?」
雫「やっぱり見せなきゃダメですか?だって、ちゃんと書けるかどうか、まだ分からないから。

雫は、「初めて書くから、上手く書けないかもしれない」ということを、
ものすご〜く恐れてる。そこに、おじいちゃんの隠れ名言が登場する。

爺「ハッハッハッハ。それは、私たち職人も同じです。はじめから完璧なんか期待してはいけない。」

これは…名言すぎる…。

初めて挑戦することって、子供だけの特権ではありません。
大人だって、いくつになっても、挑戦しなきゃいけない場面がある。

そんなとき、「発表するのは、上手くなってからにしよう…」と
どうしてもプライドが邪魔します。
だけど、爺も言うように、「はじめから完璧なんか期待してはいけない」のです。

 

2.「自分の中に原石を見つけて、時間をかけて磨くことなんだよ。」

先述のシーンの続きです。
爺は、「雲母片岩」という石を見せてくれます。
雫は、その綺麗さにしばし見惚れます。

爺「緑柱石といってね。エメラルドの原石が含まれているんだよ。」
雫「エメラルドって、宝石の?」
爺「そう。」
爺「雫さんも誠司もその石みたいなものだ。
まだ磨いてない、自然のままの石。
私はそのままでも とても好きだがね。」

磨いてない石の良さを共有して、
それから、爺はゆっくりと名言を登場させます。

「しかし、ヴァイオリンを作ったり、物語を書くというのは違うんだ。」
「自分の中に原石を見つけて、時間をかけて磨くことなんだよ。手間のかかる仕事だ。」

め、めいげんっ・・・!!!
圧倒的名言っ・・・!!!!

原石を見つけて、磨きたくなっちゃいますね。

そこからもう少しだけ、爺の説教くさい話は続きます。

爺「その石の、一番大きな原石があるでしょう。」
雫「はい。」
爺「実は、それは磨くとかえってつまらないものになってしまう石なんだ。
もっと奥の小さいもののほうが純度が高い。
爺「いや、外から見えないところにもっといい原石があるかもしれないんだ」

齢をとると説教くさくなっていかんなぁ、と言いながらも、
これは非常に深〜〜い名言です。
たしかに、「わかりやすい所にある自分の長所」よりも
「意外なところにある長所」のほうが、その人ならではの濃ゆ〜いモノだ、
と言うことが、ありそうなものです。

これもまた隠れ名言に認定します。長いけど。

 

3.人と違う生き方は、それなりにしんどいぞ。

今度はなんと、雫のお父さんの名言です。
「誰このひと?」なんて言わないでください。

物語を書くことに没頭して、テスト期間が過ぎて
成績が落ちたことで、母が呼び出しをくらいます。
何をしているのか秘密にする雫。両親と三人での話し合いが行われます。

今やらなきゃいけないの?大切なことなの?と責められるも、
自分を試すために、どうしても「秘密のこと(小説を書くこと)」をすることを曲げない雫。

お父さんは、タバコを吸い、お母さんにそれを止められながらも、
少し考えてから、ゆっくり話し始める。

父「雫のしたいように、させようか母さん。
ひとつしか生き方がないわけじゃないし。」
母「うーん…そりゃあたしにも、身に覚えのひとつやふたつはあるけど〜…」

じつは、雫の両親も少し珍しい生き方をしています。
お父さんは、物語冒頭でワープロを打っていました。図書館で司書をしている設定なのですが、司書は公務員。いまでは安定した職業と思われるところですが、作品公開の当時は一般の職業に比べて給料が低かったそうです。

そういえば、雫は、姉とダブルベッドで寝ていますが、友達の夕子は、立派な広〜い一軒家に住んでいました。

好きなことを仕事にした父。きっと、自分の強い意志でその道を選んだんでしょう。
そんな背景もあるなかで、お父さんの名言が飛び出します。

「よし、雫。自分の信じるとおり、やってごらん。
でもな。人と違う生き方は、それなりにしんどいぞ。
何が起きても、誰のせいにもできないからね。

め、め、
名言っ………!!!

多くの人がサラッと流すところだと思いますが・・・

これは刺さるっ・・・!!!

しんどいと分かりながらも、司書の道を選んだ父と、
みんなの通る勉強の道を脇に置いてまで、
「物語を書く」世界へと足を踏み入れる娘。

じ〜んと来ませんか。耳をすませばのお父さん、いいキャラです。

 

4.「わかったんです。書きたいだけじゃダメなんだってこと。」

両親を説得し、物語を書くことに集中した雫。
そして、おじいさんのところへ書き上げた小説を見せに行く。
不安でたまらない雫、と、じっくり作品を読むおじいさん。

おじいさんは、「よかった」という。

爺「雫さんの、切り出したばかりの原石を、しっかり見せてもらいました。
よく頑張りましたね。あなたは素敵です。
慌てることはない。時間をかけてしっかり磨いてください。」

泣き崩れる雫。

「私…私、書いてみてわかったんです!
書きたいだけじゃダメなんだってこと。もっと勉強しなきゃダメだって!
でも、せいじくんがどんどん先行っちゃうから、無理にでも書こうって…私、怖くて・・・怖くて…!」

これも、刺さる言葉!
「何かを作りたい」という気持ちに火がついて、
作ってみると、なにか、あれ、思ったように・・・いかない・・・?
そういうこと、何度も経験があります。

「書きたいだけじゃダメ」「もっと勉強しなきゃ」

それは、書いてみて初めて分かることでもあったりします。

小さく見える一歩ながら、本人にとっては偉大なる一歩。
踏み出した雫に拍手したくなる名場面です👏

 

5.番外編「自分よりずっと頑張ってるやつに、『頑張れ』なんて言えない」

最後は番外編。
天沢聖司からの告白を受け、また自分の夢のためにイタリアへ行くという話を聞いた雫。
進路も決まっていない自分と比べて、自信をなくしてしまう。

落ち込んだ雫は、友人の夕子に相談する。
夕子は「わたしだったら、毎日手紙出して、励ましたり、励まされたりするけどなぁ。」と答える。けど、雫の回答は

自分よりずっと頑張ってるやつに、『頑張れ』なんて言えないもん。

これ、ものすごくわかる・・・。
ものすごーーくわかる・・・・・・。

頑張ってる人って、本当にものすごく頑張ってるんですよ。
絶対この人にはかないませんな・・と思うくらい、
圧倒的な差を感じることってある。

雫の場合、「なにを頑張る?」ということも
まだ決まってない
ところ。

そんななかで、すでに頑張ってる人に
「頑張れ」と言っても、それはちょっと、言葉が薄くて、
本当に相手の心に届くような気がしない。みたいな感覚、すごく分かる気がする。

この悩みの言葉、友達の夕子はまったく拾ってくれないんですが
雫は気が付いたみたいです。
じゃあ自分も頑張ればいいんだ。って。

雫は、聖司に「頑張れ」って言うために、
自分も「頑張る」ことを決意したようです。

いい話やん。。。。
耳をすませば、めっちゃいい話やん。。。。

 

以上、「耳をすませば」隠れ名言5選でした。
いかがでしたか?
意外なキャラから、名言が飛び出てきたことと思います。

聖司くんのストーカー疑惑はモチロンのことですが、
一人一人の言葉を、よくよく聞いてみて
もういちど鑑賞してみたら、

小さな頃に見たのとは、
またちょっと違った世界が広がるかもしれません。

それでは、また。

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